2005夏
剣岳山行

今年は久しぶりに剣岳に登って来ました。
小屋泊まりで装備も軽くし、快適な山行が出来ました。

天候にはちょっと難ありでしたが、剣岳に登った日は一日中快晴の良い天気だったので良しとします。

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富山県の週間天気予報から8/7の夜に扇沢まで移動し、8/8から登ることとした。
今回も小屋泊まりの山行なので装備は軽量化しデイパックひとつとストック2本。
ちょっと雪渓で遊べないかと思い持っていったアイゼンとピッケルは使わず仕舞だった。



8/8 扇沢 - アルペンルート - 室堂 - 雷鳥沢 - 別山乗越 - 剣沢小屋(泊)

無料の駐車場に停めて置きたいのと朝一番のバスに乗りたかったので前日に扇沢まで移動し駐車場で仮眠。朝一番のバスを5:35だと思っていたのだが、これ は大町駅発のバスの時間だった。扇沢発のトロリーバスの始発で6:30というのも有るのだがこれは8/13-15の期間、と言うことで7:30の始発まで ただ ただ 待つことと成った。


Ougisawa
扇沢のトロリーバス駅から


Ougisawa
始発までの時間は長かった


夏場の観光シーズンなので始発のバスにはかなりの行列が出来た。
しかし、登山者が大半でこんなに入るのかぁ、と感じた。
岩登り系の装備を持った人たちの姿はほとんど見えなかったのは寂しかった。

とはいえ始発なのでアルペンルートでの混雑はほとんど無く2時間程度で室堂まで到着することが出来た。

Kuroyon-Dam
黒四ダムからダム湖方面


Kuroyon-Dam
黒四ダムから丸山方面

室堂に到着して外に出てみると曇り空。観光客の中を雷鳥沢へと歩き出した。
ザックが軽いので快適だ。

Ichinokoshi
室堂から一ノ越、雄山方面



Murodou
室堂ターミナル

Jigokudani
地獄谷

Raichousawa
雷鳥沢

雷鳥沢付近の雪渓はほとんど消えていた。前日の雨でテント場は湿った状態。テントの周りに側溝を掘った後が有った。帰りの日に雨の中にテント場を通ったと きにはテント場一帯がプールに成っていた。場所を選ばないと確実に浸水するようだ。

Bessan-nokkoshi
雷鳥沢から別山乗越

雷鳥沢のテント場で一休みし、左膝にガード用のテープを 張る。今回初めての使用だったが、効果は大きかったと思う。何時も膝の痛みが出てくるのだが今回は痛みを感じずに済んだ。

hana

別山乗越までの登りの途中から雨が降り出す。傘で済ませていたのだが強い降りになり雨具を着る。通り過ぎていく雲の中に居る時に強く降る。しかし、乗越に 近づく頃には雨はあがった。


Tsurugisawa
別山乗越から剣沢


別山乗越で休憩しながら人の流れを眺めていると剣山荘の方に行く人が多い。という事で、私は剣沢小屋に泊まることとする。
日差しの回復した中、のんびりと下る。

Iwa-to-Kumo


剣沢小屋のテラスでのんびりと剣岳を眺める。見えない辺りが剣岳。

Tsurugi
剣岳



8/9 剣沢小屋 - 剣山荘 - 剣岳 - 長次郎のコル手前 - 剣岳 - 剣山荘 - 剣沢小屋

混雑が予想されるので早く行くか、ちょっと遅れていくか迷ったのだが、5:00からの朝食後の周りの様子を見ているとのんびりしているのでさっさと出るこ ととする。アイゼンとピッケル等の不要なものを小屋にデポし、更に身軽になって出かける。この日は両膝にテープを張って予防。

Kenzansou
剣山荘

剣山荘まで30分。山荘周辺には団体さんがたむろしている。この団体さんよりは前に出なくてはとちょっと急ぐ。結果的にこれが効を奏して、後ろから追いか けられながら登らなくても良くなった。彼らがブロックしてくれているのでのんびりと混雑の無い登山が出来た。感謝。


Zenken
一服剣から前剣

久しぶりの岩場。手にザラザラの剣の岩が懐かしく感じられる。この手が削られるような岩が剣の岩だよなぁと感じる。

Yuri

Iwa-to-Rindou

こんな景色が延々と続く。全くの快晴。飲み物を多めに持ってきていてよかった。

Tsurugi
前剣から剣岳

Tsurugisawa
前剣から剣沢方面

ゼイゼイと息を切らしながら淡々と登る。

Shakunage
這松の中の石楠花

登山道周辺にも花が沢山見られる。

Peak
剣岳・山頂

山頂は混雑していた。

携帯電話で自宅へ電話。無事に山頂に着いたことを知らせる。剣岳山頂は結構電波の強度は有るようだ。メールもOK。



hana
頂上直下に咲く花


Chouzirou-no-kasira
山頂からちょっと北に下り長次郎の頭方面

Yatsumine
八ツ峰

山頂を少し離れ静かな場所で八ツ峰辺りを1時間ほど眺めていた。鳥の声、風の音、クライマーの声。懐かしかった。

Zansetu
雪渓

雪渓の横辺りだったので風が吹くと気持ちがいい。風が無いと日差しが痛いほど。

Ryousen
八峰頭への稜線

クライマーの声は八ツ峰辺りに1パーティしか聞こえてこなかった。稜線上には1組確認できた。剣尾根の終了点辺りに人影が見えたがこちらには来なかった。 この写真、八峰頭に2人立っているのだが小さすぎて判らない。やはりもう少し良いカメラが必要かなぁ?

Haimatsu
這松


Tsurugi


rindou


朝が早かったのでのんびりと山を眺めていても時間的には余裕たっぷり。のんびりと下る。前に1パーティ遅そうな団体さんがいたので前に行かせてもらった。 その後の岩場辺りでとても時間が掛かっていたみたいなので良かった。

剣山荘でコーラを1本。 美味い!!


8/10 剣沢小屋 - 別山乗越 - 雷鳥沢 - 地獄谷 - みくりが池温泉 - 室堂 - アルペンルート - 扇沢

剣沢小屋もとても混んでいて昨晩は8人/部屋だった。周りのいびきで良く眠れずにうつらうつらしていると雨の音が聞こえてきた。深夜2時をまわった頃から は風も出て大雨の音。結局止むことなく朝を迎えた。

結構降っていたが、どうせ下るだけと思い、朝食を食べたら直ぐに出発した。出掛けに小屋の人から「もしかしたら雷鳥沢の橋が渡れなくなるかもしれないか ら、その時は引き返すように」と注意を受けた。確かに雷鳥沢の橋は剣側が低くて直ぐに冠水しそうでは有る。

かなり強い雨の中を別山乗越へ、そのまま休まずに雷鳥沢へ下る。雷鳥沢への下り道は川と化している。下から登ってくる人が一人もいないのでちょっと橋のこ とが心配になった。途中で雷鳥が一羽 私の前を100mほど道案内をしてくれた。1-2m前をトコトコ トコトコと歩いていく姿はとても可愛かった。最後 は道の横のちょっと高くなったところでしばらく見送ってくれた1mくらいに近づいても逃げることも無くじっと見ていた。雨でなければ写真を撮れたのだが、 残念ながら強い雨の中だったので撮れなかった。

雷鳥沢に近づいて平坦になってくる辺りから雷が鳴り出した。ストックを2本も持っているし、ピッケルは空を向いてザックに付いているしで、ちょっと怖い気 もしたが、どうせ周りは水だらけ道が川になって流れているので大丈夫だろうと思い込む。

雷鳥沢の橋は水に浸かっていなくてちゃんと渡れた。ホッとする。これでもう心配事は無い。地獄谷からみくりが池温泉への長い坂を登りながら、みくりが池温 泉にはソフトクリームが売っていたなぁと思い出し寄ることにした。出入り口には宿泊客が雨に怖気づいてたむろしていた。子供も多い。そんな事じゃずぶ濡れ だろうと思えるような対策をした人も多々。さて、ソフトクリームと思ったのだが「準備中」と成っていて喫茶コーナーに入れない!中には数組入っているの に。。。しょうがないので自販機でジュースを買って一休み。

室堂には観光客の姿は少なかった。まだ少し早い時間では有ったが雨の影響が大きいのだろう。おかげで室堂発9:30の臨時バス以後扇沢まで座って行けるく らいの人数だった。

扇沢で蕎麦でも食ってから、大町温泉郷のお風呂に向う。扇沢に着いた当たりから晴れだして温泉の露天風呂ではお日様を拝みながらの入浴。気持ちの良い時間 だった。

後は自宅へと車を走らせて夕方帰宅。

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今回は膝用のテープを使ってみたのだが、これは結構良いと感じた。サポーターの様に厚ぼったくなく、付けていても気にならない。価格はちょっと高めだが普 段使いもしないサポーターを買うよりはこちらのほうが良いと思う。

今回の食料系ではアミノバイタルProを持っていったのだが、筋肉疲労に成りにくい感じがした。

計画時の週間天気予報では晴れまたは曇りの期間だったのだが、実際には登頂日以外は雨に遭うという事になった。その後も雨のようだし、ピンポイントで登頂 日が晴れたことに感謝しなくてはならない。雨具は今の所まだ大丈夫だが、靴は水が入ってくる。まあ20年物だからしょうがないか。今度は買い換えよう。ゴ アの手袋も防水能力ゼロに成っていた。これも買い換え。